看護師の配置基準は、イマイチわかりずらいですよね。
人員配置基準は医療法に基づき、定められています。
そこで今回は、医療法(法律)に基づいた、看護師・医師の人員配置基準を表にまとめてみました!
目次
看護師・医師の人員配置基準表(医療法)
下記は、医療法に基づく人員配置標準を表にしました。
病院 診療所 |
病床区分 | 医師 | 看護師 准看護師 |
看護補助者 |
---|---|---|---|---|
一般病院 | 一般 | 16:1 | 3:1 | – |
療養 | 48:1 | 4:1 (注1) |
4:1 (注1) |
|
外来 | 40:1 (注2) |
30:1 | – | |
特定機能病 | 入院 | 8:1 | 2:1 | – |
外来 | 20:1 | 30:1 | – | |
療養病床を有する診療所 | 1人 | 4:1 (注1) |
4:1 (注1) |
(注1)療養病床の再編成に伴い省令改正。平成24年3月31日までは、従来の標準である「6:1」が認められている。
<病院等>
- ○ 病院、療養病床を有する診療所は、厚生労働省令で定める員数の医師、歯科医師、看護師等を有しなければならないとされている。(医療法第21条)
- ○ 上記規定に基づき、医師、歯科医師、看護師等の員数の標準が定められている。(医療法施行規則第19条、第21条の2)
<特定機能病院>
- ○ 特定機能病院は、厚生労働省令で定める員数の医師、歯科医師、薬剤師、看護師等を有しなければならないとされている。(医療法第22条の2)
- ○ 上記規定に基づき、医師、歯科医師、薬剤師、看護師等の員数が定められている。(医療法施行規則第22条の2)
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人員配置標準を著しく下回る場合は業務停止命令が行われることも
人員配置標準を著しく下回る場合は、都道府県知事が人員増員命令や業務停止命令を行うことがあります。
- 病院及び療養病床を有する診療所では、従業者の標欠があった場合には、直ちに業務停止とは連動させず、都道府県による立入検査等の際に改善指導を行っている。
- 人員配置の実効性を確保するため、第4次医療法改正により、医療従事者の数が人員配置標準を著しく下回り、適正な医療 の提供に著しい支障が生ずる下記の場合には、都道府県知事が人員増員命令や業務停止命令を行うことが可能になった。 (医療法第23条の2、医療法施行規則第22条の4の2)
- 員数の標準の2分の1以下である状態が2年を超えて継続しており、
- 都道府県医療審議会により都道府県知事が措置を採ることが適当と認められた場合
- 特定機能病院の場合は、従業者の「員数」に違反があれば、厚生労働大臣は特定機能病院と称することの承認を取り消すこ とができることになっている。(医療法第29条第4項)
人員配置標準に関する現場関係者からの声
また、人員配置基準に関しては、現場関係者からも様々な声が出ています。
地域的な配慮
人員配置標準は「地域の自由裁量を含めていくことが必要」との声も出ています。
病院の中身、診療科や規模は、地域により違います。
なので、標準数値を元に、そこから先は自由裁量に任せるという、地域的な配慮も必要かもしれません。
患者にわかりやすく公表すべき
人員配置は「患者にわかりやすく公表すべき」との声は多く出ています。
人員配置を明確にすることで、患者が医療機関を選ぶことができます。
また、積極的に公開することで、広報にもつながります。
そのほかにも、治療成績あるいは安全管理体制、経営情報なども公表した方がいいという意見もあります。
標準がかなり現実離れしている
ただし「人員標準がかなり現実離れしている」との声もあります。
一般病院でも平均在院日数が異なり、救急を非常に一生懸命やっている病院は遙かにたくさんの人員を配置している。
昭和20年代に定められたものである
昭和23年の配置標準は、当時の中耳炎やトラホームが流行したときの疾病構造を反映しているので、極めて現実離れしており、ナンセンスである。
また、病院や診療科によって医師の労働時間が随分違う。
求められる患者の安全性と質の確保
医療の現場の実態、労働者保護なども勘案しながら、規制のあり方を検討していく必要もあります。
また、何れにしても患者の安全や医療に関する質の確保が不可欠です。
そのためにも、人員配置標準は、今後も検討していく必要があるでしょう。
まとめ
以上のように、看護師の人員配置基準について、詳しく触れてきました。
よろしければ参考にしてみてください。
また、人員配置基準の計算が簡単にできるように、自動計算ツールも作成しましたので、よろしければご参考ください。